水土里情報システムの利活用AboutGIS:Geographic information system

はじめに

水土里ネットみやぎでは、宮城内の農業農村の振興を図るため、技術部農村整備一班にて「水土里情報システム」を運用しています。

本システムは、平成18年度より市町村、土地改良区、農業関係団体の情報提供・協力のもと、農地および農業関連情報を集積、データベース化し、平成23年度からそれらの情報をGISにより視覚化して、インターネット上で利用できる「水土里情報システム 」として平成26年4月1日より運用を開始しております。

GISによって視覚化された情報は、国や県、市町村、土地改良区、農業関係団体の各組織で相互利用ができ、今後の農業農村整備をはじめ、農地管理、営農管理、施設管理、地域づくりに役立てることが可能になります。


水土里情報システムの活用

GIS ― 地理情報システムGeographic Information System

GISとは地理情報システムGeographic Information Systemの略称で、デジタル地図上に視覚化された水路・農地等の地物情報(図形情報)とそれらに関連する水路名称、地番、作付け作物等の属性情報を紐付し、簡単に確認・整理ができます。

また、GISは農業分野だけではなく、スマートフォンでの経路検索、車のナビゲーションシステム、避難計画作成時のシミュレーションにも利用されています。

水土里情報システムのご紹介

水土里情報システムは、航空写真(オルソ画像)、地形図、農地筆図、耕区図、農業用水利施設図等の地図(地図情報)に、市町村、農業委員会、農業協同組合、農業共済組合、土地改良区などの利用者が保有する農地や農業水利施設等の情報(属性情報)を登録し、情報の加工、編集、表示、印刷、検索等の機能をもった農地地図情報システムです。

各利用者の保有する情報を共通の本システムを利用することで情報の共有が可能となるばかりでなく、垣根を越えた横断的な相互利用による新たな情報活動につながります。

今回の大震災では被害調査や査定設計書作成等にあたり、迅速かつ正確な情報を提供し、その有用性を示しました。Web型のGISシステムとして提供するので、コンピュータにソフトウェアをインストールする必要がなく、インターネットさえあればどこからでもすぐに利用することができます。


水土里情報システムの仕組み

水土里情報システムイメージ図

水土里情報システムの特徴

農地などに関する図面と情報の一元管理、情報検索の迅速化

水土里情報システムの特徴その1
これまで紙や表形式のデータベースで管理していた各種多様な農地や営農等に関する情報を電子化してコンピュータ上で一元管理することができます。必要な情報を必要なときに瞬時に引き出すことが可能となり、業務の効率化を図ることができます。

農地に関する情報などを地図上で相互利用

水土里情報システムの特徴その2
水土里情報システムを活用することにより、個々の利用者が保有する農地情報を複数の利用者の間で共同利用することもできます。

農地情報をビジュアルに表示・加工

水土里情報システムの特徴その3
例えば農地の利用状況や耕作放棄地の分布状況などをビジュアルに表示することで、農地の集積計画の策定や耕作放棄地対策検討の効率化が図られます。また、農家の方々にも分かりやすい説明資料を作ることができます。
※あらかじめ登録されたユーザIDとパスワードを利用します。操作者ごとに閲覧、表示、加工などが行える情報の範囲を制限することにより情報のセキュリティはしっかり確保されています。

利用の条件、範囲等

水土里情報システムの利用許諾範囲
  • 利用条件は、農家の持続的な発展及び農村の振興を目的とし、利用者の範囲は行政機関、農業団体等に限ります。
  • 地図情報のうち、航空写真(オルソ画像)、地形図についてはすべての利用者の共通の情報として利用できます。
  • 各利用者が保有・登載する情報は、その利用者のみの利用を原則とし、合意が得られれば、その情報を共同で利用することができます。共同利用する情報の内容や範囲は、利用者間の協定に基づいて設定します。

水土里情報システムの活用について

水土里情報システムの活用について(6.6MB)

水土里情報システムの活用例(一例)

水土里情報システムを活用することにより、下記の事が可能になります。
※平成17年度GISセミナー「農業・農村分野におけるGIS活用分野【GISのさらなる飛躍にむけて】」資料より

遊休農用地の有効利用、耕作放棄対策

遊休農用地の有効利用、耕作放棄対策
高齢化・後継者不足による非農家所有の農地や山間農業地域等を中心に耕作放棄が増加しています。これらの遊休農地・耕作放棄地を集積し、次の担い手となる人たちに向けて農地を調整するのに利用します。

営農管理

営農管理
市町村や農業関係団体等が農地の土壌データ、食味値データ、堆肥投入量等をGISで管理・分析することで、高品質・良食味米の安定生産への応用も可能になります。

生産・転作調整

生産・転作調整
農業関係団体等が、農家の作付け意向や所有農地面積などの情報を基に、生産目標数量に即した、団地化等の最適な作付計画をGISを用いてシミュレーションし、農家の理解を得ながら策定することが可能になります。

施設管理

施設管理
土地改良区等の施設管理者が、用排水路、機場、水門等の施設の保全・更新の参考とするため、施設の耐用年数や診断結果、補修履歴などの情報の一元管理に応用が可能です。

防災・減災対策

防災・減災対策
集中豪雨や台風により、農地や農業用施設のほか、人家や人命に甚大な被害が発生するケースが多々あります。GISを利用した河川の氾濫シミュレーションや解析結果をもとにしたハザードマップの作成等、防災・減災対策への応用。

農道台帳

農道台帳
道路管理者(市町村)が農道の管理情報を的確に把握し、適正な農道の参考とするため、農道の情報(幅員・延長・構造)の一元管理が可能になります。※農道台帳について
その他の活用事例
農業基盤整備関係調査 事業計画管理 地質データ 水利権更新
水利施設ストマネ 災害 農地・人プラン 農地・水保全向上対策
耕作放棄地対策 中山間直接支払 戸別補償 農道
農地基本台帳 経営体経営地集積計画 農振農用地管理 農業共済業務
農用地利活用調整 農作業受委託 地域振興作物育成 生産調整推進対策
賦課金情報 土地改良区施設台帳等    

水土里情報タブレット(GISAp TabletLite)の紹介

現地調査等にご利用いただける水土里情報タブレットのリースを行っております。
GISAp TabletLite 操作マニュアル(第2版)(936KB)

水土里情報システムが扱う主なデータ項目

地図情報 デジタルオルソ画像(航空写真)、地形図(1/2,500~1/25,000)
農地筆情報 農地筆図、属性情報(地目/面積/地番等)、耕作放棄地、水利状況、賦課金台帳情報 他
耕区情報 耕区図(地番図/ほ場図)、属性情報(地目/面積/地番)、営農情報 他
農業用用排水施設情報 水利施設位置図、用排水路路線図、基礎コード、経過年数 等
農道情報 農道図(路線図/道路付帯施設図)、延長・幅員・構造 等
農振情報 農業振興地域図、農振農用地区域図、認証番号、面積 等
その他 用排受益流域、地質図、基盤整備区域、鳥獣害対策 他

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